暇な生保レディのブログ

保険は担当がついてこそ

資産が増えたら医療保険を解約しても大丈夫ですか?

こんにちは。暇な生保レディです。

ブログ久しぶりすぎて親指つりそう。

 

さあ今日のテーマはこちら!

 

【「資産が増えたら医療保険は解約しよう」とは!?!?】

 

Twitterやインスタでちょいちょい見かける「資産が増えたら医療保険解約」についての超超超個人的な見解です。

 

はじめに言っておくと私はこの意見には賛同できないというかあまり理解ができていません。

「な何を言っているんだ?」という感覚に近い。

それはこれまでに見た解約派の人々の意見がちんぷんかんぷんだったということであって、

このブログを読んでいるあなたが解約派だとして、あなたの意見にバチコン共感する可能性もワンチャンありますので!そしてTwitterで普段仲良くしてくださってるフォロワーさんも誰が解約派とか一切わかりませんので!勘弁してくださいネ!(クソビビリの予防線は以上です)

 

先日Twitterでこんなアンケートを行いました。回答いただいた皆さまありがとう!さらんへー。

 

一生必要派が圧倒的、資産が増えたら解約派がその1/3ほどというかんじですね。

念のため言いますがどれが正しいとかの話ではないゾ!

 

このアンケートにリプで頂いたご意見も読ませていただくうち、自分が解約派を理解できない理由をなんとなくまとめられてきました。

大きく4つあります。

 

 

①人間の感情を無視している

 

「資産が多ければ医療保険はいらない」

これはそうだろうなと思います。

 

ただSNSでの解約派の呼びかけは、

 

資産が少ない人は投資にチャレンジして資産を増やして医療保険解約しよう」

 

君はついて来れるか、このニュアンスの違いに

 

以下この意見を見た時のワイ

 

えっ投資ってFIREとか旅行とか教育資金とか人生の楽しみのためにするもんだと思ってた

 

こうです。(個人の見解です)

 

医療費といったマイナス?と言ったらいいのか?病気になることって楽しみではないじゃん?

そういうことのために投資をする人っているのか?

 

こうです。(以下略)

 

投資自体を否定しているわけではありません。

正しく長期分散積立すれば増やせると思うし、ワイ自身バチバチにアクティブ運用してるんや!後は欲しいときに暴落さえ来なければいいんや!

 

資産が多くないという方ほど、家族のため、自分のために、期待と希望をこめて投資の一歩を踏み出すのだと思います。

 

その投資で増えたお金は、夢を諦めて医療費に消えていいお金なのか?

 

もちろん投資をしてなかった場合に比べて、手持ちの資産があることは助けになるでしょう。

 

ただ、投資で増えたお金から100万円を旅行に使うことと、100万円を医療費に使うことは、私の中では後者がどうしても「損」に感じてしまう。

 

医療費だけじゃない。

治療中は収入が止まる人もいる。

復職できるかもわからない。

(がん患者のコミュニティー5years代表の方のお話でがん患者の復職率の低さを聞いたのに数字忘れたクズ)

治療を頑張ったら自分にご褒美だってほしい。

 

社会保障も今後もっと頼りなくなる。

 

いくらかかるかわからない、楽しみにならないためのお金を?

ドキドキワクワクで始めた投資から?

そのために夢を諦めてまで?

 

こうです。(以下略)

 

 

②投資で資産が増えたら医療保険を解約することは「お得」なのか?

 

「資産が増えたら解約したらいいですよ!」

この言葉は、医療保険の保険料はそもそも無駄なのだと言わんばかりっぽく感じます。(私の性格が悪いだけの可能性も否めない)

 

お得かどうか自体、病気や治療期間によるので結果論だと思いますが

 

そもそも医療保険は経済的合理性を得るためだけに入るものなんだっけ?

 

医療保険の給付金は大きくても数百万。

金額だけを見れば、貯金があれば、資産が増えれば、医療保険がなくても問題ないのではと考えられます。

 

ただそれは理論上の話。

 

「保険があるから治療に前向きになれる」

「家族が安心する」

「将来に希望が持てる」

 

医療保険に限らず、生命保険とは、本人と家族が今後の人生に生きる希望を持つためのものだと思っています。

 

保険に入る理由はそれぞれですちんもろ!!(←もちろんと言いた)

 

ただ募集人がこの感情の部分無視して損得を語るのはコワイ!コワイ気がする!

ていうか普段保険は損得じゃないとか言ってる人も医療保険は解約派だったりするからもうよくわからない!!

 

資産が増えたら〜という理由で医療保険の解約をすすめたお客様が大病したとき、どういう声をかける気でいるのか聞きたい。

「運良く暴落してなくてよかったです!増えたお金で治療頑張りましょう!」

こんなかんじですか?

 

人それぞれだとは思いますけど、私だったらかなり心中複雑だと思います。

 

私は知っていますよ。

保険の解約を促すインフルエンサーよろしく、「解約は自己責任」ですよね。

 

馬鹿なインフルエンサーが誰を想定しているのかわからない、虚構に向かって親指でポチポチ書いているような言葉を、目の前で向かい合って何時間も商談して、自分を信頼しきっている生身の人間相手に使う気ですよね。

 

解約は自己責任、間違いない。

自分の知識と経験でお客様に言葉を尽くしたのなら仕方ない。

ただ、たいして深くない※理由で解約を進める人が、その言葉を自分の行動の逃げのために使っているのはすごくヤダ!

(ちゃんとした深い理由にまだ出会っていないのでこの言いようです)

 

 

③保険の解約をすすめるのは慎重すぎる方がいい

 

聞いてもないのに「僕も医療保険入ってません!」みたいな、あれなんですか?

アパレル店員が「私もこの服持ってます〜」って言うのと同じなんですけど…だから???

 

いや服は知らんけど、お客様は基本的に自分で保険を判断したくありません。保険屋さんに決めてほしいと思っています。

 

A.

医療保険はいらんで!

まあ人によるけどな!

 

B.

人それぞれ状況や価値観が異なるので一概には言えませんが、

資産が増えたら医療保険はいらないかなという方もいらっしゃいますが、いかがでしょうか?

 

どちらがお客様の頭に残るか?

明らかにAです。

ちなみにAはライオン話法と呼びます。🦁

 

コンプライアンス的にはBが正解です。自分の意見を言わずに事実だけを述べるのがポイントです。が、わかりにくい。結局どうしたらいいのかわからない。

 

ですが、私がこれまでに見た解約派の主張は全てAです。

 

一発目に「医療保険はいらない」というわかりやすく強いメッセージがあることで、読んだ人は「自分で考えるべき」という当然の判断が麻痺します。

 

インスタで顔出ししてるFPさんに多いように感じますが、

自分の意見出し過ぎじゃない?

 

客観的事実の説明と、お客様が判断するためのサポート。

いるいらないはお客様が決めること。

 

そんなつもりはなかったとかはナシです。文章で自分の思ってる通りになんて伝わらないものです。確実に意図を読み違える人がいます。

保険会社専属の募集人がなぜSNSを禁止されているかはこういうところだと思っています。TikTokとか見てごらんよあのクソリプの山を

 

特にフォロワーの多いFPさんは、フォロワーがすでにファン化されています。

多かれ少なかれ自分は相手を洗脳する立場にあると心得ていただきたい、というのが私の考えです。

 

これは自分の身を守るためにも、FPさんは情報提供にとどまった方がいいと思っています。

 

保険に入っていて何もなかった時には保険料が損だったと思うかもしれませんが、

保険に入っていなかったときの万が一の損失は、感情も加えてその比ではないのです。

保険の解約については慎重に慎重にすすめていくべきだと思うよワイは!

 

 

④人と違うことを言って尖りたいだけでは?

 

医療保険の解約のみならず、お金に詳しい風アカウントの保険不要論はだいたいこれだと思っています。

 

SNSで目立てるから。

 

そういう人たちのプロフィールリンクにはバックエンド商品があるのでわかります。だいたいしょーもないやつ。それを売るのが目的であって、自分の意見で誰かを真の万が一から救おうという気持ちはないのでしょう。

 

さらにSNSをやっているFPさんも、保険いらないというとバズれるということに気づいちゃってるっぽいです。

 

前に何かで「昔は目立ちたかったから医療保険不要派でした」みたいなのを見たときに、初めて不要派の理由に心から共感納得しました。だろうな、みたいな。

 

自分の承認欲求にお客様の人生を巻き込んじゃいけないね。

 

 

最後に

 

今回は「資産が増えたら医療保険は解約しよう」についてだったので、なんか話が大きくなったところもありますが、こんなかんじです。

何度も言いますが個人の見解です!

まだ解約派の納得できる主張に出会っていない赤ちゃんなんです!怒らないでください!

 

 

最後に、わずか1ヶ月でTwitter運用をやめてしまった某岩🪨生命の最期の言葉を載せておきます。

このアンケート見て永遠に笑ってる

 

おしまい!

保険会社から代理店への転職で募集人資格を廃業させられるのはなぜか、金融庁と生命保険協会に聞いてみた

同じ会社で募集人をやっていた夫が、時期はぼやかしますが、代理店に転職しました。

これに関してもまあいろいろ書きたいことあるんですけど、いや夫の転職に関してはめちゃくちゃ応援してて不満があるとかじゃないんですけど、それよりも今回書きたいテーマはこちらです。

 

【保険会社から代理店への転職で募集人資格を廃業させられるのはなぜか】

 

夫「次も保険の仕事するのに、いったん廃業させられるのよくわからん。一般試験とか受け直しになるし。資格って個人のものなのに会社が廃業させるのおかしくない?」

代理店に行った先輩「まあ、他社行く人間への嫌がらせやろ」

夫「暇保さあ、前に金融庁に電話したことあるんでしょ?これも聞いといてよ〜」

ワイ「いいで(ブログのネタにしよ)」

 

こういう経緯がありました。

え、てか一社専属の方で、「うちの会社は次も募集人するなら廃業届け出さなくていいのよ〜」ていう方いらっしゃいます!?

代理店から代理店の場合はおいといて、一社専属から代理店の場合はみんないったん廃業させられると思っていたのですけど…

そういう方がいらした場合、この後の文章については、「はあ、あなたの会社は難儀なことですね」と思っといてくださいとしか言えません…

 

さっそく金融庁のご回答がこちらです。

 

(保険会社を退職して代理店に転職する際に、募集人資格を廃業させるのは、金融庁の指示ですか?)

ちょっと意味がよくわからないのですが。←キレるの早くない?まだ序盤よ?

(募集人資格は個人のものだと思うのですが、会社に属するものということですか)

それもちょっと意味がよくわからないのですが。

A保険会社で登録した資格は、B保険会社で使えないということですよね。

こちらはお客様窓口なので、あとはご自分の会社に聞いてください。

(会社からは、金融庁からの指示と言われているのですが)

金融庁の指示というのは、ちょっと意味がよくわからないのですが。

募集人登録については、金融庁HPの保険会社向けの監督指針の事務処理のところに詳細が載ってますので。そこをご覧になってください。

(では監督指針見てみます)

ー終劇ー

 

前回電話したときも、金融庁スーパードライだったからね。覚悟はしてましたけど、控えめに言って対応がクソ。

「ちょっと意味がよくわからないのですが」って何よ。

そこは「わかりません」か「私の理解が遅くて申し訳ありませんが、もう一度ご説明いただけますか」やろ!一般にも言うんかその言葉!?一般からの相談にも「消費者保護法に詳しく書いてあるから読め」とかで終わらすことできるんか!?

あ!!職業差別だ!いけないんだー!

 

そして素直に監督指針のPDFを開く私。

 

f:id:seiholady:20211026222934j:plain

f:id:seiholady:20211026223053j:plain

f:id:seiholady:20211026223132j:plain

 

いや保険業法見ないとわからんやんけ!!!

ここ見とけで済むお気軽なテンションのモノちがうやろ!!!こちとらも重説読まずに渡すだけで終わりにしたるぞコラ!!!!!

 

そして素直に保険業法を確認する私。

 

f:id:seiholady:20211026223314j:plain

f:id:seiholady:20211026223400j:plain

f:id:seiholady:20211026223439j:plain

 

脱出ゲームかよ!!!

移動した先々で次のクイズ出すなよ!!!

人に読ませる気がなさすぎるわ!!!!!

これ読んどけで済ませるってどういう気持ち??嫌がらせだよね??

 

1時間弱かけて読みこんだんですけど、

【保険会社から代理店への転職で募集人資格を廃業させられるのはなぜか】

これの答えになるようなことは書いてなかった…はずです。

募集人登録を拒否する場合は、破産してるとか禁錮以上の刑やっちゃってるとか、そういうところにたどり着いて詰みます。

 

もうダメだ…僕は疲れたよパトラッシュ…

 

ちょっと違うこと調べてみよう。募集人資格を廃業すると何の試験を受けなおさないといけないんだっけ…ケンサクー

 

f:id:seiholady:20211026224339p:plain

 

出た!!ドンピシャな答え出た!!

これが我らの生命保険協会!!

そうだ、生命保険協会に電話してみればいいんだ…!!!!

 

(保険会社を退職して代理店に転職する際に、募集人資格を廃業させるのは、金融庁の指示ですか?)

それはねーちょっとわからないですねー(アチャーなかんじ)。会社に聞いてみるのはどうですか?

(金融庁の指示って言われて。あんまり聞くのも転職を疑われると嫌ですし…)

ハハハ(笑)。ここだとお客様窓口なんで私にはわからないんですが、総合窓口ご案内しますね。ガイダンスの後、募集人資格については何番と流れますので。ただ、その担当もわからないかもしれませんね…。私聞いたことないですから…。

(いえいえ。やはり知ってる方って少ないんですね)

そうですね〜。なので一応ね、ご案内はしますけど…

(お手数おかけしました。ありがとうございました)

とんでもないです。すみませんね。

 

めちゃくちゃ人間味あるゥ〜!!!!

わかりませんって言える人って、聞いてる側としてはもはや助かるよね!これ読んどいてって保険業法ぶん投げられるよりずっといいよね!

窓口を案内し直してくれるのもすごくすごくいいよね!

金融庁!これが「相手に寄り添った対応」ってやつよ!!!!まずおめーんとこが実行しろ!!!!

 

そんで担当の人にラストチャレンジ

 

(保険会社を退職して代理店に転職する際に、募集人資格を廃業させる理由って、簡潔に教えていただくことできますか…?)←もはやすがりだしてる

あ、廃業する必要はないですよ。

(え!?!?)

ただ会社ごとの就業規則等で、辞めるときは廃業するように決めているということはありますね。

(会社ごとに決めているんですね…!そうしたら、募集人資格は会社じゃなく個人に属するという考え方でいいんですよね?)

そうですね。

(おお〜〜〜金融庁と違って意味が伝わって嬉しい)

(ちなみに、転職しても専門や生保大の資格は復活できるのに、一般・変額は受け直さなきゃいけない理由は何ですか?)

受け直さなきゃいけないのは、募集人登録や販売登録に必要な資格だからということです。廃業しなければ受け直す必要はありません。

復活できるのは応用・専門・生保大、できないのは一般・変額・生保講座ですね。

(わーーーありがとうございます。金融庁にも電話したんですけど、保険会社への監督指針読めって言われて、読んでもわからなくて)

フフッ←苦笑

(すごく助かりました。ありがとうございました)

とんでもないです。ありがとうございました。

 

人間として扱ってくれてるゥ〜!!!!優しい〜!!!!声も答えも優しい〜!!!!

しかも聞きたいこと全部わかった〜!!!!

 

これが俺たちの生命保険協会だ……

 

というわけで、

【保険会社から代理店への転職で募集人資格を廃業させられるのはなぜか】

こちらの答えは、

【やっぱり会社からの嫌がらせ】

ということで着地した我が家です。あと、

金融庁は「わかりません」が言えない病+説明できないからこれ読んどけ病】

こちらもはっきりしました。これで保険会社に「お客様に社会保障の説明しっかりしろ」とか言うの納得いかないんですけど(^o^)

まあ金融庁はっていうか、私が話した女の人は、かもしれないですが。

会社に聞いたら「金融庁の指示で」って言われたのも、まあ聞いたのが所長だったしな〜。でも本社とかに聞いたら、後日確実になんでそんなこと聞いたのって所長に言われるしな…

読んでくださってる方の中に保険会社の本社の方や金融庁の方がいましたら、異論反論お待ちしております。穏便に殴り合いましょう。

 

募集人の皆さん、これうちの会社だけかな?おかしくない?みたいなことがあったら、金融庁でなく生命保険協会に聞いてみることをおすすめします。お客様窓口でなく総合窓口にかけるんだぞ♡

一般の方にも、生命保険協会のお客様窓口はおすすめだぞ♡HPもお金の勉強になるよ♡

 

このブログで初めて画像とかフォントとかリンクとかやってみました。怒りがモチベーションになるタイプ~

 

林真理子「我らがパラダイス」感想 老後の沙汰も金次第

私は子どもに「本を読む親の姿」を見せたかっただけなのに。どこかの誰かがTwitterでそういう姿勢だいじって言ってたから。そうだよね、スマホいじってる姿を見せることはたしかに良い影響を与える気がしないよ。そこで選んだ本が、林真理子氏の介護と格差を描いた小説「我らがパラダイス」だった。林真理子ならおもしろさは間違いないし、介護の勉強にもなるかなぁなんて思っていたのだが…介護の現実のあまりにもショッキングな内容に、読み終わってもう丸4日間もたつのに読後の疲労感から抜けられない。ちなみに子どもの隣で読んだ瞬間に子どもに襲われ表紙がベコベコになったので、結局子どもが寝ている時間に読んだ。本を読む親の姿を見て何かを感じてほしいなんて、一歳児に望んでいいことではなかった。ふつうにミッションインポッシブルだった。とにかくこのどうしようもなく胸に引っかかり続ける介護にまつわるモヤモヤを発散するために、読書感想文をブログに書こうと思う。このブログはスマホで書いているわけだが、結局子どもにスマホをいじる姿を見せることになっているわけで、まじ人生うまくいかない。


「我らがパラダイス」は2017年に出版されたものなので、読んだことのある人もいると思う。なのでまあまあ堂々とネタバレするので、そういうの許せない人はTwitterに戻ってください。あと介護を経験してない奴が介護を語るなという人もお願いします…。


登場人物は3人の親思いの優しい女性。人並みの幸せな生活を送っていたのに、親の認知症、寝たきり、がんによって介護問題を抱え、生活に困窮していく。

まずその中の一人、邦子の状況はこうだ。

邦子48歳。父を最期まで面倒みると宣言した兄嫁、そんな兄夫婦のために家土地の相続放棄をするも、82歳になった父の認知症が始まった途端兄嫁が出て行ってしまう。兄は介護や施設探しに全く協力的でなく、邦子が父を引き取り自分のマンションに住まわすも夫と娘の理解が得られず、義母からは嫁にきた身なら実家とは一線を引けと言われる。父をワンルームマンションに住まわせ、自分のパート代からその家賃とヘルパー代を払い、夜は自分も泊まって父の排泄の手伝いをする。

まずこの設定が現実味ありすぎてエグい。邦子の状況を読んでいるだけで胸のあたりが「ヴッ」となる。ここでこの作品のテーマとも言える邦子の名言を借りると、「介護は優しい者が負けるのだ」。全くその通りじゃないか…。誰に負けるとかじゃない。本人が「負け」と感じていることそのものがしんどいのである…


林真理子氏の他の作品に、親に結婚を許してもらえない40歳女性に対して、主人公が「(親から)逃げなさい。あなたは逃げなきゃいけないの」と説教する場面がある。

今作の登場人物の女性の1人、さつきは52歳で独身であり、自分を見る親や近所のおばさんの胸中について、かなり冷静に分析している。

「20代後半の頃はおろおろとして、さつきの縁談に心をくだいていた両親であったが、ある時からぴたっと言わなくなった。それは独身の娘が、自分たちの老後にとっていかに素晴らしいものか気づいたからに違いない」

同じく独身で54歳の朝子も、似たような思いを持っている。

「子どもの人生は、自分のめんどうをみるためにあると、本気で考えている親のなんと多いことか。きょうだいの中で"逃げ遅れて"、親の犠牲になるのは、たいてい独身の子どもである」

またしても「ヴッ」となる名言が連発される。もう読んでいるだけで息も絶え絶えである。

それでも彼女らは決して逃げない。邦子の兄や朝子の弟は逃げてしまったが。(作品中では言及されていないが、親の立場では男の子どもより女の子どもに自分の世話を期待している人は多そうだ)

彼女らの親は、自分の子どもに申し訳ないと言いながら、デイサービスやオムツを拒否し、子どもの負担を増やす。

「娘として、たった一人の子どもとして両親を幸せに逝かせるのだ。そのために神さまは、自分を独身でいさせたのだから」

「どれほどめんどうをかけられ、疲れ果てた生活が続いても、親を見捨てることは出来ない。腹立たしさや空しさの奥に、哀しくいとおしい感情がある」

こう自分に言い聞かせる彼女らは、逃げるという発想を持つどころか、親のことを心から思って尽くしている。私も自分の親のことを考えると、彼女らがこのように思うのは当然だろうと思う。が、親子の情とも言えるが、もはや呪いとも言える。そう感じるのは、私がまだ介護の外野にいるからだろうか…


彼女ら3人は、広尾にある介護付き高級マンション「セブンスター・タウン」で働いているという共通点がある。この施設の入居一時金は、なんと8,600万円。

介護の格差について、この作品では随所に描かれている。その表現のひとつひとつが、なんというか殺傷能力が高い。

「セブンスター・タウンに従事する介護士はゆとりを持って配置されている。訓練は厳しいが、みんな親切で愛想が良い。それはもちろん、とてもいい給与をもらっているからだ」

「朝子が勤めていた公立病院の老人病棟では、待遇面の悪さから介護士が月単位で辞めていった。次にやってくるのは、行き場のなくなった初老の男たちが最後の手段として老人介護の仕事につく。しかしプロ意識がないために、彼らもすぐ退職してしまう。だから多くの施設の寝たきりの老人たちは、いつも慣れない者の手による介護で、いらいらさせられているのである」

こんなの読んで精神が無事な人いますか!?


介護の格差を日々目の当たりにしている3人は、親の介護からは逃げなかったが、施設選びからは逃げた。邦子がさつきと共謀し、空いている部屋にこっそり父を泊めたのだ。いや、それはアカン…けど上手くいってくれ…という思いで読んでいたが、やはりバレてしまう。

セブンスター・タウンの経営母体のひとつの都市銀行から出向してきたGMの福田は、融通が効かない嫌われ者と紹介されている。所業がバレた後の邦子とさつきと彼のやりとりは、作品の中ではまだ半分にも満たないところではあるが、私はここがクライマックスだと思っている。クライといっても流すのは血涙だが。少し長くなるが、かいつまんでここに載せておきたい。


福田「セブンスター・タウンは出来たときから週刊誌にいろいろ書かれた。貧乏人のやっかみだよ。格差ここに極まれり、とか書かれちゃってさ。あったり前だろ、って私は言いたいよね。努力して頑張って、一生懸命働いてきた人たちが、快適な老後を送りたいってあたり前の話でしょう。格差、当然でしょう。何も考えずに、だらーっとやってきた連中が、いざ年とってきました。困ってます。何とかしてください。格差反対。なんていうのはさ、ものすごく図々しい」

邦子「だらーっとやってきた連中っておっしゃいましたけど、私の父は本当に頑張って働いてきましたよ。ただ、運とか、時代のめぐり合わせが悪かったんです。父のせいだけじゃない」

さつき「うちのお父さんだって、本当に働いてたよ。たださ、病気になったから蓄えは全部なくなっちゃって」

福田「だから、そんなことは予想できた、って言ってるんだよ。君たちの父親は、年をとったり、病気になった時の計画をちゃんとたてておかなかった。それがいけなかったんだよ」

邦子「うちだって計画をたてていましたよ。年金が入ってこうしよう、ああしようって。だけど母が亡くなって自分はボケちゃいました。老いっていうのに計画を立てても無駄なんです」

福田「そもそも日本の保険制度っていうのは間違っている。お金持っている人も、生活保護を受けている連中も、等しく同じ治療なんて誰が考えたっておかしい。介護だって同じだよ。努力した人にも、努力しなかった人にも、等しく同じようなものが与えられる。そんな社会じゃ頑張った人は嫌気がさすよね」

邦子「うちの父は一部上場の企業で部長までいきました。もし私たち子どもがいなかったら、きっとこの施設に入れたと思うんです。そういう人間がいるってこともわかってください」

福田「だったらつくらなきゃよかったんだよ。ここの入居者さんの中には、お子さんいない人何人もいらっしゃるよ。欲しくても出来なかった人がほとんどだけど、あえてつくらなかった人も、結婚しなかった人も結構いる。みなさん、ちゃんと自分の将来を見据えて計画を立ててここにいらっしゃったんだ。子どもを育てたからなんてことは、何の言い訳にもならない」

邦子「まるでうちの父が悪いようじゃないですか…」

福田「悪いも何も、子どもにこういうことやらせる親って情けないと思うね。年とるのも、ボケるのも、みんな予想されてたことじゃないか。それで子どもをこんなふうに追いつめる。今さ、日本の年寄りがみんな困ってるのは、自業自得だと思うよ」


皆さん生きてますか?私は人の子として、人の親として、福田の言葉全てが脳と心に突き刺さって、辺り一面血の海です。血涙も出てるし。

福田はかなりの自己責任論者だとは思うけれど、決して間違ったことは言っていないとも思うから余計に苦しい。将来、もし私が親の介護をするときがきたら、もし私が自分の子どもに介護をしてもらうことがあったら、福田の「子どもにこういうことやらせる親って情けないと思うね」という言葉を思い出してしまう気がする。全ての人間が努力できる環境にいるわけではないが、福田は「努力すれば将来の問題を解決できる環境にいた人間」がそれを怠ったことを、ストレートに非難しているのだ。

福田の言葉は残酷で、介護に悩む人の大半を敵にまわすだろうが、「あなたたちは逃げてしまえばいい。親は自業自得なのだから」と受け取ることもできる。そう考えると、親子の呪いを解く言葉だったのか…?

しかしそう簡単にじゃあサヨナラ、とならないのが親子というものなんだと思う。このあと、邦子とさつきと朝子はもっと大胆なことをやらかす。それでも後半は苦しいだけでない、笑って泣ける介護小説になっているので、続きはぜひ書店で購入して読んでみてほしい。上野千鶴子氏の解説もあり、「自分の親を入れても良いと思う施設か、自分が将来入居しても良いと思う施設か」「ボケて意識がない老人に高級施設は不要か」「遺体は介護の通信簿」等々、これまた鉄球を豪速球で投げてくる嬉しいオマケ付き。時期は未定だが映画化もするらしい。あっ、こういうときにAmazonアフィリエイトリンク貼るのかー。


できるだけ子どもにスマホをいじる姿を見せないために、これまた子どもが寝てから書いていたので、書き切るのに時間がかかってしまった。おかげで苦しい時間が長く続いたな…

この感想文を書くことで、介護はこうするべきだ!対策はこうするべきだ!格差はひどい!みたいなことを言いたいわけではなく、ただこの辛さに誰かを巻き添えたかっただけなの。メンゴメンゴ。

ちなみに私は、自分が介護になったら自宅ではなく絶対施設で、それも猫といっしょに入れる施設で過ごすのが今のところの目標です。お金貯めないとね…

 

代理店の所長さん、これは情報交換とちゃう、会社説明会や

代理店の所長さんとオンライン面談しました。内容はいわゆるスカウトです。一社専属なら誰でもされるやつ。

スカウト電話をくれたのはアポ取り会社の方ですが、(この後この代理店の系列の人材紹介会社のアポ取り部隊と判明)「お忙しいですよね…!申し訳ありません…!情報交換だけでも…!本当急に申し訳ありません…!この日とこの日でしたらどちらがよろしいですか…!」という低姿勢な中にも確実にアポを取ろうとするその強い意志、これは見習うべきメンタルと感じました。

この電話の後に所長さんから電話があり、詳細な日時を決めました。「ハイではこの日に。私の番号にショートメールでメールアドレス送っておいて下さい。はいすみませ〜ん。」と切られたわけですが、「よろしくお願いいたします」と言って電話切られるのを待つ形になった私、そして率先してショートメールでアドレスを送る私、まるで御社への転職希望者みたいになってない?(^o^)「まさか第一使徒の僕が第13の使徒に堕とされるとは」エヴァのカヲル君の気持ちがわかる。まさか電話するだけでスカウトされる側からただの転職希望者に堕とされるとは。

転職の意思はないことは伝えていたのですが、アポ取り会社の方も所長さんも「情報交換だけでいいですから!情報交換だけ!」ということで…。かの有名な「休憩するだけだから!」のやつやん!休憩だけにならんやつやん!とは思ってました。個人的に情報交換しましょうって誘い文句は好きではなくて、なんというか目的を誤魔化してるかんじがするし、シンプルに字面が面白くない。今回も結果から言うと、私が自社や自分の情報を提供する場面は一切なく、仕事の悩みとかないの〜?と聞かれることもなく、この代理店の会社説明を1時間聞いただけでした。お互いのメールアドレス以外何も交換していない。いやわかってたけど!スカウトだろうと情報交換だろうと内容は同じって!もはや情報交換して下さいじゃなくて一方的に話聞いて下さいって言って!!


事前にTwitterでこうした面談で何を聞いたほうがいいかフォロワーの方に教えて頂いていたので、会社説明で注目すべき事項や聞いておくべき内容は大方クリアできました。おかげで眠い時間にならなかった。皆さま本当にありがとうございました!!

面談のメモを見返すに、この代理店のウリは初年度手数料が80%だということ。あと継続手数料。ただボーナスと退職金がない。ここ何回も言ってたからここがアッピールポイントなんだと思います。他にもリーズとかマーケットとかもちろん魅力的なポイントたくさんありました。ただ、代理店と一社専属のメリットを比較したスライドについてはちょっと言わせて頂く。代理店部分の背景は白でメリットギチギチ、一社専属部分の背景は黒でメリットスッカスカ余白たっぷり、あまりにもあからさまなので私の内なる少佐が「よろしい、ならば戦争だ」と言い出すところでした。

最後に何か質問ありますか〜のタイミングで、いちばん聞いてみたかった「代理店の方から見て、一社専属の方がお客様のためになると思うことって何かありますか?」をぶつけてみました。

「………大手生保の正社員の方から加入するというのはやはり安心でしょうね!」この絶妙な沈黙を私は忘れない。

暇保よぉオメェ何様だ?ってくらい好き勝手書きましたが、この所長さん、おじちゃんなのに最後に両手ふってばいばーいてしてくれてかわいかったです。私には合わなかっただけで、こういうキャラがバチコンはまる人もいるはずきっと!

でも情報交換て言っといて転職の意思のない人に1時間マンツーマン会社説明会はさ、所長はいつも我らに「潜在ニーズを引き出そう」って言うんだからさ、保険に興味ない人にいきなりプランの提案とかしないんだからさ、同じじゃないかな〜とか思ったりしました。こういうところがほんと何様なんですけれど。

改めて代理店と一社専属の違いにこういうかたちで向き合うことができたのはよかったです。よかったのかな。心はなんとなく悲しいですが。私の会社はいろいろあったしいろいろ言われるけど、やっぱり好きなんだよなあ。

 

断り文句に誰を出されたら一番ショック(ヤバイ)か

保険でも不動産でも何でもいいので営業の方、営業じゃない方もぜひ想像で、お客様からの断り文句で「○○がいらないと言っていた」の○○で一番ショックだった(ヤベェと思った)のってこの中にありますか?他にもあれば教えてください!

友人

SNSのフォロワー

インフルエンサー

営業でない方もぜひ「○○の言いなりはヤバくない?」「○○に相談とかするか?」みたいなかんじで回答して頂けると嬉しいです!


先日、こんなかんじでTwitterで初めてアンケートをとらせて頂きました。回答・RT・いいねしてくださった方ありがとうございました!コップンカー!Twitterのリンク貼れやってかんじですが、メモ帳に書いたことをコピペしてブログにアップする以上の作業は無理です!

そして結果出ました!出ましたんですけど…、実際に営業やってる方の実体験と、そうでない方の想像も投票して頂いたので…、(←人様にアンケートしておいて前提条件を揃えないクズ、小学生の自由研究以下)

そこでこのアンケートの結果には、実話でも想像でもそれはないわ、引くわ、ショックだわ、ガッカリだわといった、とにかく「これはヤバイ(雑)」という思いが反映していると受け取らせて頂きます!皆様の投票に感謝です!!


そして投票結果がこちら!ドォン


親 40%

友人 12%

SNSのフォロワー 9%

インフルエンサー 39%

(297票)


ほぉ〜〜〜〜〜……

血の繋がった親と、どこの馬の骨ともわからんインフルエンサー、関係性は全然違うのにどちらを断り文句に出しても結果ヤバイと思われるのは同じという……

商談において親対策ってしてる方は多いと思うんですけど、インフルエンサー対策もしないといけないっぽいですねこれ?これSNSに疎い管理職の方わかりますかね?そういえば「親とかインフルエンサーとか素人の意見に流されるようなマーケットなんて、募集人の程度が低いんじゃない?自分はないよ」的なツイートを目撃したことがありますが、こういうスタンスの方は間違っても管理職に就かないで頂きたいものです。


それでは断り文句に親とインフルエンサーを出す人たちについて、ちょっとだけ好き勝手言おうと思います。


まず親を出す人たちについて。

私の場合、親を理由に断る人って20代前半の実家暮らしの方に多いような感覚があります。どっちかと言えば女性。なので20代前半の方との商談は、親御さんによる反対を引き出さないように1訪目から気を使う?注意する?策を講じる?んですが、稀に20代後半や30代、極稀に40代独身男性なんて方も親がダメって言ってるとか言ってきます(40代独身女性は親は出さないけどもしかしたら結婚するかもしれないから決められないって言う。これはこれで苦しくなる)。

個人的にはね、親に相談するのは全く問題ないと思いますよ。親子の関係は様々あると思います。とは言え30代以降に親に相談したいって言われたらエッとはなるけれども。それでも親に事後報告した結果クーリングオフとか早期解約になるくらいならむしろ相談して(懇願)。ただ親に相談するのと親の意見に乗っかるのは全く別だと思うからァ!!そして社会人になったら断り文句に親を出すのは嘘でもやめた方がいいと思う!これ老婆心ね!


そしてインフルエンサーを出す人たちについて…

個人的にはこれに比べたら親を出すのはまだわかるというか…親が保険ダメって言って無保険で大病したり死んだりしても、お金払うの親だもんね。責任取れる人が口出すんならもういいか〜みたいな…

アンケートの選択肢の友人やSNSのフォロワー、他にも職場の人なんかの「責任が取れない人」からの反対は、なんていうかすぐ切り返せるというか話を本質に戻せるというか、ちょっと適切な表現がわからないんですがつまりそんなに脅威ではないと思うんですよね。

そういう点ではインフルエンサーも同じなんですけど、断り文句にインフルエンサー出されると、「そこからか?そこから説明しないとだめか?」となります。私だけ?マネリテ系インフルエンサーって実務を知らないから、こういう制度がありまーす!だから大丈夫でーす!ていうネットで調べた内容にちょっとした自分の感想を付け加えたくらいしか話せないんですよね。あとはそれに自分なりの語尾つけたりして。机上の空論で絵に描いた餅を人様に食わせて気持ちよくなるの、やめてほしいで^^


本当に好き勝手言いましたけど親だろうとインフルエンサーだろうとその意見に負けた私が偉そうに言うなっていう!話なんですけど!!!


しかし商談で目の前に座ってお時間下さった方に一生懸命お話した結果、目の前にいない人の意見によってお断りされるのは、やはりショックです…


私のフォロワー様が「生命保険は社会的に成熟した人間しか向き合うことができない」とツイートしてて、いや私が言うと負け犬の遠吠え感半端ないんですが、まあしかしそうだな…そうなん…だろうな…と感じるところがありますね…。

とにかくアンケート楽しかったです!ありがとうございました!次はちゃんと前提条件揃えてやろうと思います!

 

私はエヴァを理解できないが、否定はしない。

そりゃエヴァを否定するようなことをしたら抹殺されるからです。ファンに。

そもそもエヴァを否定するつもりなどまったくないです。私が理解できないからみんなも理解できないでしょ!おもしろくない!と思ったとして、それは意見の押し付けです。

本題。「保険は大切だけど変額保険は不要」とのたまうインフルエンサー(なおふだんのいいねの数を見るとインフルエンサーと言えるか微妙)と多少ドンパチしました。私は性格が悪いので、こういう人の「保険は大切」は心からの本音というよりフォロワーに対して俺理解あるっしょのポーズだと思っています。

自分にとって不都合な、または利益のない、さらに理解もできないものは、とりあえず否定しておけば自己肯定感が高まるかもしれません。そういう論争はたくさん見ました。理解できない変額保険のメリット、理解できない個別株、インデックス、持ち家、賃貸、車、学歴…

自分と対立する意見は「嫌ならミュートして下さい(←反対意見が嫌なら人に手間かけさせず自分が鍵かけろ)」と拒絶して、いいねくれる人たちだけでよろしくやる。

そうして爆誕するのが知識の偏った承認欲求のバケモノなのでしょう。ちなみに反対意見を聞かず自分の目的のためだけに人類を巻き込んだ碇ゲンドウ、彼の人間を捨てた姿もバケモノでした。(碇ゲンドウアンチではないです刺さないで)

今回の私のドンパチで不快になられた方もいると思うし、そーゆーところが業界のイメージを下げるんだぞという意見があってもごもっともだと思います。

私もそう思って大人しくしていた時がありました。その期間があまりに短かったので、は?そんなときあった?と思われるでしょうが…

ここで私の支社の前支社長の話をします。前支社長はとんでもないパワハラのバケモノでした。自分が募集人時代は毎年100件AC1,000万やってた!が枕言葉。採用ができなくて特に目の敵のような扱いをされていたある男性所長は支社ミーティング中に倒れて救急車で運ばれ、またある男性所長は営業所ミーティング中に突然はらはらと涙を流しました。妊娠中の奥さんが出血したためミーティングを抜けて一緒に病院に行きたいと申し出た募集人は、家族の体調不良で仕事を放り出すような金融機関の人間はいらないと一蹴されました。いっさい盛っていません。それでも、支社長の言うことも一理あるから、反論しても言い負かされて終わりだから、という意見があり、支社長のやりたい放題の状態に。この期間にかなりの退職者が出ました。パワハラで通報する人が徐々に増えて、3年で支社長は本社付けに異動になりましたが、この3年は本当に辛かった。この支社長を野放しにしておいた人たちを恨みました。この支社長が前にいた支社の人がもっと声をあげてくれていれば…一理あるからと言って放置しなければ…3年もかからなかったんじゃないか…精神を病む人も退職する人もこんなにいなかったんじゃないか…。

そんなわけで、とんでもないことを言っている人に対しては、その人が他人の意見を聞くことができる人間であるうちに、つまりバケモノになる前に、それはおかしいよと言う存在は必要なのだと。それが将来誰かにふりかかる悲劇を防ぐことなのだと思っている次第です。

これが現実世界の面談であれば、とんでもない頓珍漢な意見を頂いても、まずは受け入れる!まずは認める!というYB(YesBut)フィールドを展開します。そういうお考えもありますねとか私の説明が悪くて申し訳ありませんとか、どうにかこうにか平和的解決を目指します。それがTwitterになるとYBフィールドを展開するも自ら秒で突破してしまうんですね。ホールパーソン(MDRTの目指す人物像)難しくね?どんな失礼な人にもホールパーソンしなきゃだめ?いやいや、とにかくこいつ良心の活動限界きて暴走してるわと思ったら、ホールパーソンホールパーソン!と声をかけて下さい…。

しかし否定は理解不足の裏返しだと思うと、この人はただわからないだけなんだ、赤ちゃんなんだ、と受け取ることもできますね。実際はただの配慮のない大人なんで腹は立ちますけどね。自分の仕事や扱う商品が否定される悲しさ。私の両親は教員ですが、Twitterで見るような、国語より英語の方が優先!将来使わない因数分解や古文漢文は全くいらない!等の教科の比較や否定をぶつけられたこともあったのでしょうか。教育関係者でもなく、子育てしたとはいえ2〜3人というサンプル値少なすぎて再現性ゼロの教育論をクラスで実行しろというモンスターペアレントもいたのでしょうか。やはり理解不足のままでいるとバケモノになる。何がどこでどう役立つかはわからないよね。Twitterで他の方も仰ってましたが、自分の専門外の分野に関しては謙虚でいる。何をしゃべれるかが知性で、何をしゃべらないかが品性。これに尽きる気がします。言うなら言い方気をつけよっていう。自分も。

私だってね、あえて銀行の窓口で保険に加入する意味ってあるんか…と思ってるけどさ、きっと意味はある、きっとお客様にとってのメリットはある、私が知らないだけだ…と言い聞かせて黙っているんだよ。(今言ったけど)

私は知性も品性もまだまだの欠陥募集人ですが、自分の言葉によって将来いらんリスクを負う人を生み出すことだけはしたくないです。

 

ニワカ投資家・野良FP・元保険屋の腹立つ保険論ランキング

保険に詳しい風ニワカ投資家、野良FP、元保険屋の世にも奇妙な保険論を個人的に腹立つ度合いでランキングにまとめてみました。彼らは詳しい風であって詳しいわけではありませんよ。イケメン風はイケメンじゃないしミラノ風ドリアも全然ミラノじゃないでしょ。ランキングのコメントは個人的な意見感想なので全ての募集人がこう思ってんのかとかは思わないでネ。


第4位

「生命保険は子持ちのみ必要です!」

え、なんであんたが決めるん?誰?

生命保険は独身やDINKSや未成年には不要でしょうか。自分の万が一の際に経済的負担を被る家族がいるのは、子どもがいる人間だけなのでしょうか。独身だから資産を残したい人がいないと言う人もいますが、頼れる人がいないことの裏返しという場合もあります。残すとか残さないとかそんなかっこつけた話ではなく、誰に払わせることになるのかっていう話です。


第3位

「保険は最低限で大丈夫です!」

十人十色の経済状況や家庭状況があるわけで、これは最低限の算出方法まで言って頂かないと中身スカスカです。こういう一見それっぽいことって誰にでも言えますからね。これをドヤァァと発言できるのは…中身が詰まってる箱より何も入ってない空箱のほうが叩くと大きい音が鳴るっていうやつですかね。少なくともマネリテ( )高い人は言いません。


第2位

「保険と投資は分けるべきですね!貯蓄型保険は損切りしました!投資で取り返します!」

これ本当何ですか?同じ日本語ですか?損切りって投資商品に対して使う言葉じゃなかったっけ。これは本当に見事なブーメラン芸です。そもそも貯蓄型保険って何やねん終身保険養老保険ってちゃんと言え!わかってないんだろ!話変わるわ!(募集人に保険と投資を混ぜて話をされたのが原因って人もいるだろうし、自戒を込めてですが…)

損切りとやらの額はわかりませんが、投資で取り返せる未来は絶対なのか。子どもの学資保険損切りしちゃって、いざ学費が必要なときにリーマンショックのような長期間続く暴落が起きていない未来も絶対なのか。こういうこと言うならもうアカウント名の@FPとか@元保険屋とかとっちゃったら?


第1位

「保険と投資は分けるべきですね!貯蓄型は利率がゴミなので損切りして掛け捨てだけにしました!」

先ほどの亜種。保険商品の利率だけを見て投資商品と比較するのは保険と投資を分けて考えていない証拠。損切りを投資で取り返すと言い出していたらブーメラン二刀流です。

生命保険には、保険金・身体障害や特定疾病での払い込み免除特約・リビングニーズ特約・指定代理人請求・受取人指定・一時所得控除・相続税非課税枠とか!他の金融商品にはない特徴がいろいろ!あるのに!利率だけ見てゴミとか言うな!!(泣)

利率が悪いから貯蓄型(もうこう呼ぶけど終身保険養老保険)じゃなく掛け捨てが良い、ってそんな単純で雑なリスクマネジメントがありますか。貯蓄型には貯蓄型にしかできないことがあり、掛け捨て(定期保険)には掛け捨てにしかできないことがあります。例えば〇〇の保障は一定期間ではなく一生涯欲しいなと考えたら、それは定期保険ではなく終身保険という選択肢が最良になる場合もたくさんあります。定期保険の満期が来る頃には投資でお金増えてるだろうから大丈夫という意見も見かけましたが、何そのかもしれない運転?保険は健康状態を問われる唯一の金融商品であり、決断を先送りにしているとだいたい良いことありません。定期保険と終身保険のどちらの仕組みが自分の希望とお財布に合っているか。投資は奥が深いと思うように、保険だって奥が深いものです。私は募集人になってまだ6年目ですが、それでも保険てこんな使い方もあるのか!こんな設計もあるのか!って発見があるのに、ニワカ投資家やら野良FPやら、しかも売れなくて辞めた元保険屋なんかに保険を雑に扱われたらそりゃもう咆哮します。そんでそいつらを無垢の巨人にしてやる勢いです。知能を奪われて超えられないFIREの壁の中で千年ROMってろください。(進撃の巨人はまってる)

 


今日は株価も仮想通貨もお通夜みたいなのでね。私もちょっとだけやってるのでお通夜参列者ではありますよ。しかしいつも勢いのあるTwitterの投資界隈もなんとなくポエミーなツイートばかりで大人しいです。こんな夜こそ彼らに虐げられている貯蓄型保険を思って眠ろうと思います。